月と版築の庭
こちらのお庭は芝生の開放的な場所でしたが、植物などが少なく、少し寂しいとのお話しでした。
またお施主さんは普段からお忙しくされておられたので、ご自宅で安らぎの時間と空間を過ごして頂けるようご提案させていただきました。
ちょうど、お庭から月がきれいに見えるのが印象的でしたので、フォーカルポイントの版築塀と共に月、水、木々、土といった
自然素材をふんだんに使用し、作庭いたしました。
After①
平面的だったものを、高低、光と影、直線と曲線、様々な木々や花で四季の移ろいを感じられるようにした。
After②
版築塀のラインと呼応する守山石の横縞模様が良いフレーズになり
まさに自然と人工の融合が垣間見える。
After③
玄関アプローチから曲線のラインを通す事によって、静から動への移ろいを演出できた。
After④
直線的な線と曲線の対称的な調和を図るのは古材の持つ趣きの良さ。
After⑤
高低差を生み出したことによって光と影のコントラストができる。
吹き抜ける風、鳥の声、木々が成長すると心地よい木漏れ日が生まれる。
After⑥
元々、和風的であった為、お施主さんのご要望で
洋風と中間の要素を加え灯篭の基礎と銅製の水盤を使用した。水盤には月が描かれ風雅を演出する。
庭のできるまで
①-2
曲線デザインなので、難しいですが、完成が楽しみです。
①-5
ひたすら突き固めます(かなりの重労働です)
①-6
型枠を外します。(枠を外すまで見れないので緊張の一瞬です。)
②
ベンチ石の搬入(クレーンが届かない場所は人力で)
③
水盤の設置(和風と洋風の良い部分を取り入れて)
④
延べ段の敷設 意匠を凝らして
⑤
芝生との見切りは直線と曲線のフォルムが品よく溶け込む。
⑥
景石を設置、見た目だけでなく土留めの意味合いもあり景の美だけでなく用の美も兼ねる。
⑦
木々を植栽します。成長してくれるのが楽しみです。
⑧
苔や砂利の表面処理をして完成です。